○設立趣意書
本格的な高齢化社会の到来を迎えて、健康な働く意欲のある高齢者が急速に増大してきているが、なかでも職業生活引退後にあって、なお自らの経験と能力を生かして、働く機会をもとめる高齢者の増加がみられている。
このような状況のもとにあって、多摩市高齢者事業団は東京都及び多摩市の指導援助を受けながら、地域の働く意欲のある健康な高齢者の相互協力を基礎に、自主的組織として昭和55年3月18日に発足した。
当事業団は地域社会に開かれた団体として、地域住民及び地域諸団体の協力を得ながら高齢者市民の働く機会の確保と福祉の増進に努めると共に、活力ある地域社会づくりをめざして、活動を続けてきた。
年を重ねると共に、社会の高齢化が進むにつれ、本事業の対象となる高齢者も年々増加し、一方、地域社会の側からの当事業団に寄せる期待も増大し、事業活動は逐次拡充を遂げてきている。
国も国家的見地からこの事業についての重要性を認識し「高年齢者労働能力活用事業」(シルバー人材センター)としての国の施策に取り入れ推進するに至った。
当事業団としては、この機会に今後における事業推進の展望にたって、この事業のより一層の発展をめざす一環として、人格なき社団としての運営を社団法人化することにより地域高齢者の就業に関する各種事業を総合的に行い、これまでの事業の公益的・公共的性格を名実共に明確化し、法的安定を確保することとする。
さらに、このことを通じて、国の新しい施策との接合を果たし、本事業の一層の進展を期するため、「社団法人シルバー人材センター多摩市高齢者事業団」を設立するものである。